最近読んだ物語の作り方の本で
漫画家志望の方に絶対に役に立つと
思った一冊をご紹介します。
芥川賞作家である著者の小説講座の受講者で
「コンビニ人間」でやはり芥川賞を取られた
村田紗耶香さんがとても参考になったという一冊です。
小説の本ですが、文体とかそういうことよりも
物語をどうやって構成していくか、
物語づくりのポイントについて、
とてもわかり易く書かれた本なので
ストーリー作りに悩みを抱えている人、
思いつきはするけどまとまらないなんて人は
一読してみては。
私自身が漫画家さんのお手伝いを出来るのが
お話づくりの部分が大きいというのもあるんですが
長年編集者をやって来て、本当に感じるのが
絵の上手さの平均値はどんどん上がっているけれど、
お話づくりのそれはあまり変わっていないことです。
あくまで主観ではありますが。
絵はPCソフトが良くなったり、
ネットのお陰で描き方のノウハウが
より広まったりしていますが、
物語の作り方のノウハウは、
目に見えない分、なかなか難しい面が
あります。
絵はねえ、肉体的な鍛錬の部分も
大きいので回数描いていると上達するんですよ。
でも物語の作り方はかなり意識してやらないと
なかなか上達しません。
自然と上手い人はいますが
それは才能という奴なので、
私を含め凡人はやはり意識的な努力が
こと物語づくりに関しては必要なのではと
思います。
この本では私が編集者をしてきた中で
しばしば言って来たことが
わかり易く書かれています。
例えば
『「ストーリー優先」による「人間像」の分裂』
なんて章があります。
そのキャラはそんなことしないし、
そんなこと言わないよね?というのを
お話を作りたいがためにやらせてしまうという
定番の破綻なんですが、
これなんか本当に皆さんやりがちです。
この1か所だけでも
読む価値があると思います。
もう本当に何度似たような話をしたことか…。
繰り返しますが、絵は自然と上達します。
ですが、物語の作り方、考え方は
意識的にしないとなかなか上達しません!
(と思います~)
のでこの
「書く人はここで躓く!」を
試しに読んでみてはというのが
私からの今回の提案でした。
しかし、ばらばらと思いつくままに
書いているだけなので、
この本みたいにいつかまとめて
わかり易く、読んでいただけるようにしたいもんです…。