「寝ても覚めても」という映画を見ました。
不倫騒動の二人、東出昌大と唐田えりかが主演していた映画として
記憶している方も多いと思いますが(映画にとっては不幸なことですが）、
いい映画でした。
最初は例の二人だと気付かずに見始めたんですが、
この映画を見れば、主人公を演じた二人、
特に唐田えりかのほうが、映画を越えて、
現実でも恋に落ちてしまったのも
こりゃし方ないわなという感じの映画でした。
主演の唐田えりかはこの役を演じていて
恋についてひどく真剣に考えて、
のめり込んじゃったんじゃないですかね。
まあでも、あの役のテンションで、
あの娘に恋されちゃ、現実世界では
ほとんどの男は心かき乱されて即陥落ですよ。
女性たちが唐田えりか（あるいは唐田えりか的な
もの）に対して異様なまでに
嫌悪感を示した理由がちょっと分かります。
（以下ネタバレです）
衝動的な恋と、じっくりとはぐくんだ恋と
二つの恋を同じ相手と演じるのですから、
役に気持ちを持ってかれるなと言う方が
無理ですよね～。
二度見ならぬ、二度恋ですよ。
二人の演技、特に唐田えりかの演技を
「棒」と呼ぶ書き込みをちらほら見ましたが
(私はこういう何かを一言で簡単にくくって
まとめてしまう言葉が好きではないですが)
むしろ、この東出が演じる登場人物に、
「お前も相当頭おかしいな」と言われる
女を演じるには、この唐田えりかの
「棒」な演技がはまっていたんだと思います。
彼女の演技を批判する人に
逆に聞きたいのですが、
ではどういう演技であれば、
このヒロインを演じられたのかと。
色んな女優を当てはめてみたんですが
いわゆる演技派の女優では、
なんとなくはまらない気がしました。
唐田えりかの、表情も含め、
あまり抑揚のない、押さえ気味の演技が
絶妙だったと私は思いましたよ。
あれが監督が望んでいたもの
だったのではないでしょうか。
あ、今書いていて、あの役をやらせてみたいと
パッと浮かんだのは大竹しのぶでしょうか。
もちろん若い時の。
大竹しのぶはいわゆる演技派なんで、
唐田えりかとは真逆な感がありますが、
彼女のすごいなあと思うところは
下手も演じちゃうところなんじゃないかと
思うんですよね。
というか、もう上手いんだか、下手なんだかも、
わかんなくなっちゃうというか…。
おかしい感じの女を演じた時の
大竹しのぶは本当に素敵なんですよ。
恐い女を演じた時でさえ、すごく愛おしい。
え、俺がおかしいですか？
もうおばちゃんですが、
今でも可愛いんですよ。(超私基準ですが…)
その大竹しのぶと言えば、
石隆監督、永瀬正敏共演の
「死んでもいい」をお勧めしますので
是非とも見てください。
でも、配信してないですね。
近くのゲオにもない…。
名作なんですがねえ。
「寝ても覚めても」、
ものは試しで観てください。
現実の二人のその後のことも後で
考えてみると、なかなか深いですよ～。
レビューの星の数は気にしないで！
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